刻む
きざむ
刻むとは、グリーンまでの距離を一度に狙わず、意図的に手前の安全な位置にボールを運ぶ戦略を指します。この戦略は、リスク管理と確実性を重視したコースマネジメントの基本的な考え方の一つです。刻む場面としては、グリーンまでの距離が中途半端でクラブ選択が難しい時、前方にハザードがある時、ライが悪くて確実に打てない時、スコアを守りたい場面などが挙げられます。例えば、パー5のセカンドショットで、グリーンまで230ヤードあり、手前150ヤードに池がある場合、無理に池越えを狙わず、池の手前100ヤード地点に刻んで、サードショットで確実にグリーンを狙う戦略が有効です。刻むことで、大叩きのリスクを避け、安定したスコアメイクが可能になります。ただし、刻みすぎると攻めのチャンスを逃すことにもなるため、自分の技術レベルとコース状況に応じた適切な判断が求められます。プロでも、状況によっては積極的に刻む選択をすることがあります。