キャリー
きゃりー
キャリーとは、打ったボールが空中を飛んで最初に地面に着地するまでの距離のことを指します。着地後に転がる距離は「ラン」と呼ばれ、キャリーとランを合わせたものが「トータル飛距離」となります。キャリーの距離は、クラブのロフト角、ヘッドスピード、打ち出し角度、ボールの初速、スピン量などの要素によって決まります。ロフトの大きいクラブほど高く上がるためキャリーが多くランが少なくなり、ロフトの小さいクラブは低い弾道でキャリーが少なくランが多くなる傾向があります。戦略的にキャリーを意識することは重要で、特に池やバンカーなどのハザードを越える際には、確実にキャリーで越えられる距離を計算する必要があります。また、風の影響もキャリーに大きく関わり、向かい風ではキャリーが減少し、追い風では増加します。グリーンが硬い場合や、ピンがグリーン手前にある場合は、キャリーでピンに近づけることが重要になります。弾道測定器を使用することで、各クラブの正確なキャリー距離を把握でき、コースマネジメントに活かせます。プロゴルファーは、ラン込みの飛距離ではなく、主にキャリー距離でクラブを選択し、より正確な距離コントロールを行っています。練習場でも、ボールの落下地点までの距離(キャリー)を意識することで、実戦的な距離感が養われます。