ハンドファースト

はんどふぁーすと

ハンドファーストとは、アドレス時やインパクト時において、グリップ（手の位置）がクラブヘッドよりも目標方向側（前方）にある状態のことを指します。特にアイアンショットでは、ハンドファーストの形が理想的とされており、ダウンブローでボールを捉える際の基本姿勢となります。この構えにより、ロフト角が立ち（減少し）、より低く強い弾道が得られ、バックスピン量も適切になります。また、ボールの手前でクラブが最下点に達することを防ぎ、ボールを先に捉えてからターフを取る正しいインパクトが可能になります。ハンドファーストの度合いは、クラブの種類や状況によって調整が必要で、ウェッジでのアプローチショットでは強めのハンドファーストが有効ですが、ドライバーではそれほど強くする必要はありません。むしろドライバーではアドレス時に若干ハンドビハインド（手がヘッドより後方）にすることで、アッパーブローの軌道を作りやすくなります。初心者に多い「すくい打ち」は、ハンドファーストと逆のハンドレイト（手が遅れる状態）となり、ダフリやトップの原因となります。練習では、アドレス時から意識的に手を前に出し、インパクトでもその形をキープする感覚を養うことが重要です。ハンドファーストインパクトを習得することで、飛距離と方向性が向上し、アイアンの切れ味が格段に良くなります。